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Dominion 「採卵鶏」全文書き出し

Dominion 「採卵鶏」全文書き出し

以下、Dominion 「採卵鶏」全文書き出し

使用:食物

 

採卵鶏は、孵化場から、その生が始まります。

親鳥から収集した卵を貯蔵し、保温して、 31日間以上にわたって孵化させます。

鶏は、ベルトコンベアー上で、 雄と雌と、別々に分けられます。

ここはオーストラリア最大の孵化場で、 遺伝子組み換えを行っており、雄と雌を異なる色にするために、迅速な選別が可能です。

卵を作り出すことができない雄の雛は、肉のために飼養されるブロイラー鶏とは、全く別で、廃棄物とみなされます

奇形したり弱くなったりしている雌の雛も、 同様です。

彼らは、ベルトコンベアーで健康な雌の雛と分けられ、生後、たった1日で、マセレーターと呼ばれる工業用ブレンダー (粉砕機)に送られます。

この実行は合法であり、RSPCAによって、 人道的と呼ばれます

より小さな孵化場では、二酸化炭素ガスを使用するか、単に雛を、ビニール袋で窒息させる場合があります。

すべての商業採卵養鶏は、ケージ卵、鶏舎卵、放し飼い卵、有機卵 を問わず、RSPCAに承認されて、雄の雛を殺すことを伴い、

オーストラリアでは、年間約1,200万羽になります。

 

 

一方、健康な雌の雛には、苦痛を伴うデビーク (くちばし先の切除)が、行われます。

雌鶏同士がお互いに突き合うなどを、 最小限に抑えるために、採卵養鶏場の拘束飼育では、 デビークがされています。

雌鶏はトレイに入れて積み重ねられ、 雌鶏飼育場に運ばれて、そこで卵を産み始めるようになるまで、 4ヶ月間飼育されます。

少数の雄雛は、マセレーター(粉砕機) 送りを免れ、親鶏としての役目を果たすために選別され、養鶏場でつくられる卵のために、孵化や種付け を行います。

 

他の雌鶏は、全国の採卵養鶏場に送られます。

オーストラリアの1800万羽の採卵鶏のうち、 約3分の2が常時、バタリーケージに収容されています。

各々の採卵養鶏場では最大10万羽の採卵鶏を 収容することができ、1ケージあたり4-20匹で、

各採卵鶏は、A4の紙よりも小さい空間を、 与えられているだけです。

彼らは翼を伸ばすことや、ふつうに自然な行動を 表現することはできず、砂浴びや止まり木に乗ったり 餌探しなどもできません。

何十年もの遺伝子操作と選択的育種のために、採卵鶏は、年間あたり330個ほど、 ほとんど毎日卵を産み

野生の鶏が年間に産む10-15個の卵の数と、 比較になりません。

加齢にともなって、貧しい環境で頻繁に、 産卵することの肉体的ストレスから、健康に悪影響を及ぼして、羽の全部が、 徐々に喪失しはじめ、

貧血を示唆する薄いくすみが現れます。

 

ケージ内での死亡は、一般的であり、施設の大きさのために、長期間にわたって、 気にせず見逃されており、

生存している雌鶏は、腐朽した仲間の 死骸の上で、生きています。

新しいケージシステムでは、ケージの下の ベルトコンベア上で糞尿を収集しますが、古いシステムでは、ケージの下に、 積み重ねられています。

ケージを脱出した鶏は、これらの糞尿の 塊の中で放置されたまま、死にます。

ケージに1年以上暮らし、18カ月齢になると 卵の生産は、著しく遅くなり、「使用済み」とみなされます。

 

彼らは「生産人口調整」のためケージから引き出されて、 箱に詰め込まれますが、しばしば、手荒い取り扱いのために 骨折を引き起こします。

「どのくらいの頻度で骨が折れますか?」

「掴み上げるたびに折れるね」

「毎回」

「泣き言を言わないでくれ、さもないとアンタの骨を折っちゃうぜ」

彼女らはその後、ガスで殺されて埋葬されたり、 レンダリングされたり、屠殺場に送られたりして、新しい4カ月齢の 鶏と取り替えられます。

 

 

 

2016年までは、

フリーレンジ(放し飼い)の卵として主張することのできる、 国の基準はありませんでした。

今では、フリーレンジ農場の野外密度は、最大1ヘクタールあたり1万羽、1平方メートルにつき 1羽で飼養されていると謳われていますが、

彼らはまだほとんどの時間を、大きな小屋で ひとまとめにされて過ごしています。

鶏は自然界では、社会的階層を形成して 生息していますが、約100羽の他の鶏しか、 認識することができません。

他に何千もの鶏がいる小屋や、放し飼い農場では、この秩序を維持することができないため、 混乱が生じます。

弱い鳥は逃げ場もなく、いじめられます。

 

病気は急速に広がります。

2013年の、ニューサウスウェールズ放し飼い卵 農場での鳥インフルエンザの発生は、

野生のアヒルからの感染と考えられ、40万羽以上の採卵鶏の、殺処分につながりました。

大規模な放し飼い卵農場の多くは、同一の敷地内に ケージ卵農場を保有しており、両者の卵は、同じ梱包場に到着します。

 

2009年のエッグ・コーポレーションの分析によれば、 「フリー・レンジ(放し飼い卵)」として

販売されている卵の6個のうち1個は、ケージまたは 鶏舎の鶏から産まれたものでした。

ケージ採卵養鶏場の場合と同様に、フリーレンジ(放し飼い)の鶏は、 18カ月齢から屠殺場に送られ、

彼らの自然な寿命である10年より、 はるかに短いです。

屠殺場では、雌鶏はラインで動いているシャックル(吊り金具)に、 逆さにされて吊り下げられます。

彼らは電気スタニング(気絶)浴槽に漬けられて、 気絶させられ、喉元を自動回転刃で切断されます。

 

しかし、頭を持ち上げていた場合は、 電気スタニング浴槽を介さず、完全に意識のあるまま、自動回転刃に 向き合い、

そして最終的に、熱湯の中で溺死します。

屠殺された採卵鶏は、大抵、低品質の 鶏肉製品に利用されており、ミンチやペットフードとして使用される 鶏肉として、レンダリング利用されたり、

ほかの畜産動物の飼料にされたりします。

 

 

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