Dominion 「羊」全文書き出し
以下、Dominion 「羊」全文書き出し
使用:食物・衣服
年間屠殺数:オーストラリア 2970万頭、イギリス 1450万頭、アメリカ230万頭、 ニュージーランド 2470万頭、カナダ 60万頭、中国 1億4400万頭
「冬の分娩」とは、羊を妊娠させる ための習慣で、
すなはち冬の月に分娩させて、牧草が最も繁殖しやすい春に、子羊が 離乳するという意味です。
これにより、子羊はより早く育つことができ、新生児の子羊は1000〜1500万頭に上りますが、 そのうち4頭に1頭が、
激しい寒さに晒されるため、生まれてから 48時間以内に死亡します。
しかし、羊農家にとっては、 飼料費がよりかさむ、暖かい季節の分娩より、好ましいのです。
オーストラリアで生産されるウールの約80%を 占めるメリノの品種は、
選択的育種により、しわが寄っている 皮膚が特徴的で、羊毛の量が最も多くなるように 育てられているため、ハエうじ症を起こしやすくなります。
夏に向けて、子羊の汚れやハエうじ症の 危険性を減らすために、
尾は切られるか、完全に切除され、ミュールシングといって、同時に臀部・陰部の皮膚を周りを含めて 切り取られたり、
金属鋏によって、尾の根元を、せん断されます。
子羊が6ヶ月齢未満の場合、如何なる痛みも和らげることなく、 これを行うことは合法です。
羊毛の刈り取り作業労働者は、時間単位ではなく、 刈り取った羊の数によって支払われるので、
スピードが精度よりも優先されており、正式な訓練や認定取得の必要条件はありません。
数年後、羊毛を生産することができなくなり、もはや利益をもたらすと見なされなくなると、 羊は屠殺されて、羊肉として販売されます。
食用の羊肉として殺される子羊は、 4〜12ヶ月齢の間に殺されており、本来の自然な寿命である12〜14年とくらべると、 大変短い、いのちです。
オーストラリアで毎年殺される3200万頭の 羊のうち、1900万頭が、
家畜売り場を経由しており、農場や屠殺場またはプライベート買主との間の 仲介業者によって、
牛、子牛、馬、家禽、豚などの動物も、競売にかけられています。
熱ストレス、脱水症、疲労、または既にある 症状の状態は、家畜売り場での死亡の一般的な原因です。
ほとんどの羊は、肉にするために屠畜場に 購入されます。
屠殺場では、自ら死に向かって進んで歩く 動物は全くいません。
ここでもまた、電気的な気絶は、 いつものように、効果がなく、痛みだけを与えて、さらに動物を、
彼らの最後の瞬間にさえ、怖がらせます。
ボルトガンでのスタニング(気絶処理)は、 少しも、よくはありません。
「言うとおりにしろ」
「いいか、静かにしろ」
「座って、横になって、転がるんだ、そうだ」
「いい子だ、ちょっと頭を下げて、そうだ。」
「言われたとおりに、できるじゃないか」
どのように効果的な、気絶処理が 実現できるかに関係なく、動物が確実に無意識になり、
痛みを感じることができないかどうかを、 確実に知ることは不可能であり、彼らは、ただ単に麻痺して動くことができず、 すべてを感じているかもしれません。
彼らは、恐れと絶望の中で、 なんとか、一時的に脱出しようとして、目の前にある “と体” にぶつかったり、
強制的に集団に戻されて、次が 自分の番であることを、悟ります。